”今ある魅力”から”売れる見せ方”考える
こんにちは。ブランディング・ライターの栗原貴子です。
私は実はモデルに関しては、セミプロでございます。事務所に所属していませんが、ちょいちょい、モデルとして活動いたしております。
わたしの将来の夢はシニアモデルです!
今回は眼鏡メーカーを営んでいる友人からモデルのご依頼を受け、秋の展示会に向けての新作眼鏡の撮影に山梨県甲府市に行ってまいりました。
クライアントがお友達と言うこともあり、事前にみっしりと「商品の特徴」や「セールスポイント」などについてお尋ねできたので準備万端で「あずさ」に乗ろうと思ったのですが切符をみたら「かいじ」でした。
「かいじ」に乗っていると、突然、ものすごい豪雨に。トンネルが連なる「電波届かないタイム」ののち、トンネルを抜けると。
そこは快晴!
撮影当日に1泊し、翌日は依頼主でもある友達に案内してもらい、山梨の魅力を堪能しました。
「どんなところに行きたい?」とたずねてもらったときに「都会っ子は自然があれば嬉しいよ」という私に友達は「そうなの?」と驚いたのです。
その認識の違いを互いに発表しあった結果、「地方都市の人は『なにかみどころを作らなくては』と思い、それが箱モノや遊覧施設になっていく」ということ。一方、都会者は「都会にはない自然が嬉しく、箱モノや遊覧施設にはあまり興味がない」という「食い違い」があることがくっきりしました。
「人工的な建築物や商業施設はね、東京にはたくさんあるから目新しくないんだよね~」
「フルーツおいしいのはもちろんだけど、都会っ子からしてみると激安に見えるよっ!!」
「うおー、滝だ! たまんないね」(→個人的に滝が好き)
中でも驚いたのが「山梨の人は桃を硬い状態で皮ごとかじって食べる」ということ。
私も試しました。
シャリシャリ、ガリガリとした食感はまったく異なる果物で、「これもおいしいね」と驚き。つまり、桃は熟す前も美味、熟してからも美味な果実だったのです!
「桃の真の魅力を知らなかった……」
桃ってスゴい、と桃への尊敬の念を抱きました。
魅力をどのように周知していくか。
それは観光地に限ったことではなく、すべてのモノゴトのブランディングに通じることです。
しかし、往々にして「見慣れすぎちゃって、どこが魅力なのか分からない」という状態にも陥りがちでもあります。
けれど。
何かを新しく建設するなりして「売りを作ろう」という時代は正直なところもう、終焉を迎えていると思います。
廃墟ですか? 状態のレジャー施設とか、日本のいたるところにございますでしょう? メンテナンスにもお金と人でがかかっちゃうというモノは財政難に陥ると負のスパイラル一直線です。
でも、すでにあるモノ、豊かな自然だったり、歴史や文化、名物、特産品などの「見せ方」「PR」をほんの少し工夫すれば「知らなかった!」と人々には新しい魅力として映ります。
商品も人も土地も、すべてにおいて
「ない」ものを作るのではなく、「ある」ものの見せ方を工夫する。
それが、これからの時代のブランディングの鍵なのです。
今回の撮影の旅は最後には「山梨県の魅力を考える会」みたいな会話になっていて、おもしろかったです。
眼鏡モデルのお話は、また別の機会に!
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